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※ただし、祝日および当院の休診日は除きます
形成外科とは、先天的あるいは後天的な身体外表の形状・色の変化、すなわち醜状を対象とし、これを外科手技によって、機能はもとより形態解剖学的に正常(美形)にし、外見と機能の回復をはかる外科です。広い意味で外科学に属する分野ですが、特に、なんらかの原因で失われた組織や臓器を「造る外科(再建外科)」としてほかの外科と異なる特徴があります。これにより、精神的なハンディキャップの軽減も含め、患者様の「社会復帰」と患者様の「生活の質(quality of life:QOL)の向上」を目指しています。
当科では腫瘍切除後の再建外科手術を中心として、リンパ浮腫、外傷、熱傷、難治性潰瘍、瘢痕拘縮、ケロイド、四肢先天異常の治療など、幅広い領域の治療を行っています。
年間100件超の皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)手術を行っております(2013年年間手術件数:悪性黒色腫30件、基底細胞癌31件、有棘細胞癌29件、乳房外パジェット病6件、隆起性皮膚線維肉腫4件、など。外来手術は除く)。皮膚がんには色々な種類のものがあり、それぞれ性質や予後も 異なります。特に悪性黒色腫(メラノーマ)は予後が他の皮膚癌に比して悪く、的確な診断、迅速な治療が治療の鍵となります。また、手術だけでなく、抗癌剤による治療や放射線による治療も組み合わせ、集学的な治療を行っています。
また、皮膚がんの種類によっては顔面等に頻発し美容的再建が必要になるもの、四肢等に生じ機能的再建が必要になるものもあります。これについても当科で一貫して行っていきます。
リンパ浮腫はリンパ液のうっ滞により上肢や下肢に浮腫が生じる病気です。婦人科癌や乳癌治療後の続発性リンパ浮腫や原因が分からない特発性リンパ浮腫があります。放置するとむくみだけでなく、蜂窩織炎などの感染症も生じます。当科では、リンパ管と細静脈を顕微鏡下で吻合する管細静脈吻合術(Lymphatico-venular anastomosis:LVA)を行っております。
乳がん治療により、失われたり変形した乳房を再び取り戻すのが「乳房再建」です。当科では自家組織による再建法、人工乳房(シリコンインプラント)を用いた再建法を行っております。乳腺外科と連携し、患者様に適切な時期・方法を選択してチーム医療を行います。
当院は2013年12月13日付で乳房再建用エキスパンダー実施施設及び乳房再建用インプラント実施施設認定を受けています。