2025年4月1日
皆様には、日頃より熊本大学病院に対しご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、熊本大学病院は、1756年(宝暦6年)に細川藩の藩主・細川重賢公が設立した藩校「再春館(医育寮)」にその起源を持ち、1871年(明治4年)には藩立の「古城医学校・病院」として再編され、以来、長い歴史と伝統を受け継いでまいりました。日本近代医学の父と称される北里柴三郎博士も、かつてこの古城医学校で医学教育を受けられています。
令和6年には、北里博士の顕彰記念として、当院外来診療棟の玄関に、博士とその恩師であるオランダ人医師マンスフェルト先生のレリーフ像を設置いたしました。ご来院の際には、ぜひご覧いただければ幸いです。
当院の理念は、「高度な医療安全管理によって、患者本位の医療を実践し、医学の発展および医療人の育成に努め、地域の福祉と健康に貢献すること」です。この理念のもと、新興感染症や激甚災害といった急激に変化する医療ニーズに対応できる人材の育成に力を注ぎ、地域医療を支えるための人材交流や支援にも積極的に取り組んでおります。
また、当院は熊本県で唯一の「特定機能病院」として、地域医療の“最後の砦”の役割を担っています。常に国内最高水準の医療を提供できるよう、先端医療環境の整備に努めており、ロボット支援手術、画像誘導下治療(IVR)、核医学治療といった低侵襲医療から、臓器移植、高難度手術、集学的がん治療に至るまで、幅広く高度で先進的な医療を実施しています。 今後も、これらの分野をさらに発展させるとともに、今後期待される免疫療法やゲノム医療の推進にも積極的に取り組み、すべての患者さんにとって最良の医療を提供してまいります。
これからも職員一丸となって患者さんと地域・社会からの期待に応えられるよう全力で取り組んでまいりますので、引き続き熊本大学病院へのご支援、ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。